著作紹介

伊泉 龍一 著作紹介

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■『 ラーニング・ザ・タロット 』
 
『ラーニング・ザ・タロット』
『 ラーニング・ザ・タロット
――タロット・マスターになるための18のレッスン 』
ジョアン・バニング (著), 伊泉 龍一 (翻訳)
駒草出版 ¥3,360(税込)
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【目次】
序文
謝辞
セクション1【レッスン】
レッスン タロットをはじめる前に
エクササイズ

パート1【タロットの基本要素】
レッスン1 大アルカナ
  タロット・デッキの中心を作る22枚のカード
  エクササイズ
レッスン2 小アルカナ
  56枚のカード。4つのスートとその意味
  エクササイズ
レッスン3 スプレッド
  ケルティック・クロス・スプレッドに代表されるカードのレイアウト
  エクササイズ
レッスン4 デイリー・リーディング
  毎日、カードを1枚引いてリーディングする。それを日誌につける
  エクササイズ
レッスン5 環境
  環境作りで重要なこと――内面、外面において。自宅にタロットのための特別な場所を準備する
  エクササイズ
レッスン6 質問を書きだす
  あなたの知りたいことを見つける。リーディングのための質問を書く方法
  エクササイズ
レッスン7 クエスチョン・リーディング
  質問の中心を自分自身としたリーディングの方法
  エクササイズ
レッスン8 他者リーディング
  自分以外の人物や出来事をリーディングする方法
  エクササイズ
レッスン9 オープン・リーディング
  特定の質問に縛られずリーディングする方法
  エクササイズ

パート2【解釈の原則】
レッスン10 1枚のカードを解釈する
  エクササイズ
レッスン11 大アルカナと小アルカナのカード
  エクササイズ
レッスン12 エース
  エクササイズ
レッスン13 コート・カード
  エクササイズ
レッスン14 カードのペア
  エクササイズ
レッスン15 ケルティック・クロス・スプレッドでのペアのポジション
  エクササイズ
レッスン16 リバース(逆位置)のカード
  エクササイズ
レッスン17 ストーリーを創造する
  エクササイズ
レッスン18 まとめ
  エクササイズ
セクション2【カードの解釈】
イントロダクション

パート1【大アルカナ】
キーワード
  0 愚者
  1 魔術師
  2 女司教
  3 女帝
  4 皇帝
  5 司教
  6 恋人
  7 戦車
  8 力
  9 隠者
  10 運命の車輪
  11 正義
  12 吊るされた男
  13 死
  14 節制
  15 悪魔
  16 塔
  17 星
  18 月
  19 太陽
  20 審判
  21 世界

パート2【小アルカナ】
キーワード
  ワンド
  カップ
  ソード
  ペンタクル
セクション3【ケルティック・クロス・スプレッド】
ケルティック・クロス――イントロダクション
ポジションの解説
ジルのリーディング
   イントロダクション
   1回目のリーディング
   2回目のリーディング
   3回目のリーディング
【付録】
付録A 「フールズ・ジャーニー」
付録B スートのクオリティ
付録C スートのペアの意味
付録D コート・カード ランクごとのペアの意味
付録E シャッフルの方法
付録F クエスチョン・リーディングのための手順
付録G 他者リーディングのための手順
付録H オープン・リーディングのための手順
参考文献
索引
訳者あとがき

『ラーニング・ザ・タロット』(本文352−353より抜粋)

「フールズ・ジャーニー」は人生を旅に見立てたメタファー(隠喩)です。大アルカナのカードそれぞれが、その旅の成長段階を表しています。そこで人は、全体性意識へと至るまでの経験を積んでいかなくてはなりません。以下の22枚のカードの描写は、それぞれの大アルカナの持つキーワードをもとにして、人の成長段階のプロセスを表現したものです。文章中、キーワードを<細字>で、また各カードの番号を( )で記しています。

愚者

フールズ・ジャーニーは、始まりを意味する「愚者」(0)のカードからスタートします。「愚者」は、人生の旅を始めるわたしたちすべてを象徴しています。純粋な魂の持ち主である彼は、冒険やときには痛みを伴うかもしれない旅へ出かけることに、無邪気で自信に溢れています。そのため、人はしばしば彼のことを「愚か者」と呼びます。
  この旅の始まりにおいて「愚者」は、生まれたての赤ん坊のようなものです。彼は、いまだ汚れを知らず、どんなことに対してもオープンであり、また本能的に行動します。実際、このカードの絵柄で彼は、腕を大きく広げ、顔を高くもたげている姿としてが描かれています。彼には、これからやって来る様々な出来事を受け入れる覚悟があります。とはいえ彼は、そのすぐ先にある足元の断崖には気づいていません。「愚者」は、この世界でのレッスンを学ぶための冒険の旅に出たものの、彼が直面するかもしれない苦難に、いまだ気付いていないのです。
  「愚者」のカードは、残りの大アルカナカードとは、いくぶん異なる位置にあります。このカードの番号であるゼロは、特別な数です。すなわち、数列の中でも真ん中に位置しているこの数は、ポジティブとマイナスの間の平衡をもたらします。生まれたての「愚者」は、いまだ自分個人の世界における中心にいます。ゼロという数に象徴されるように、彼はいまだ、空っぽであり、何かを得ているわけではありません。しかし、先へ進み、いろいろなことを学びたいという気持ちでいっぱいです。人によっては、彼のことを単に愚かな人物であるかのように見なしてしまうかもしれません。けれども、果たして本当にそうなのでしょうか?


魔術師と女司祭


  旅に出発した「愚者」は、すぐに「魔術師」(1)と「女教皇」(2)に出会います。彼らは、この目に見える世界を構成する偉大な二つの均衡した力であり、また、これからわたしたちが旅の様々な経験を見ていくなかで、何度も繰り返し表れてくる二項対立の基礎を象徴しています。
  「魔術師」は、二つの力の内、常にポジティブな側面を象徴しています。すなわち彼は、活動的で創造性へと向かう男性的な力を示しています。また「魔術師」は、意識的な気づきを持ち、個の意志と力を集中させることで世界にインパクトを与えます。
  一方の「女司祭」は、「魔術師」とは反対のネガティブな力であり、神秘的な無意識の領域を象徴します。彼女は、創造的なものごとが立ち現れるてくる、その豊かな源を与えてくれます。また彼女は、なんらかのアクティブな力によって、表現へともたらされることを待っている、わたしたちの気づいていない潜在的可能性でもあるのです。
  ちなみに、ここで使っているポジティブとネガティブという言葉は、「良い」か「悪い」かを意味するのではありません。そもそも「良い」、「悪い」というカテゴリーは、あくまで普段の人間世界での識別に用いられるカテゴリーに過ぎず、タロットの世界には完全に当てはまりません。
「魔術師」と「女司祭」は、価値観と重要性において完全にイコールです。どちらも、ものごとのバランスを保つためには必要不可欠なものです。もしかすると人によっては、ネガティブな部分に対して、それをわたしたち人間の影の部分だと見なしてしまうかもしれません。けれども、純粋な光はあり得ず、常に光と影は相補的な関係にあるのです。また、潜在的可能性があればこそ、そこから何かを形作ることだってできるのです。



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