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西洋占星術(12星座占い・星占い)

占星術とは(4)

ハウスについて

 これまでサイン、惑星、アスペクトと見てきましたが、いよいよバース・チャートを解読するために必要な最後の要素である「ハウス(Houses)」を解説していきます。
 ハウスは、12のサインとは別に、ホロスコープを12の空間に分割したものです(より詳しくは、「本サイトの占星術のシステムについて」のところをご覧ください)。先ほどのバース・チャートを見てください。チャートの惑星の記号が描かれている場所が、線によって12の空間に区分されているところが12の各ハウスです。

 以下の図10をご覧になってわかるように、ハウスは通常、「アセンダント(Ascendant)」と呼ばれる場所をはじまりとして、反時計周りに2ハウス、3ハウス、4ハウス……と続いていきます。また、3ハウスと4ハウスの境目のところを「イムゥム・コエリ(Imum Coeli)」、7ハウスと8ハウスの境目のところを「ディセンダント(Descendant)」、9ハウスと10ハウスの境目のところを「ミッドヘブン(Midheaven)」とそれぞれ呼びます。また、これらの4つを「アングル(Angles)」と呼び、チャート解釈をする上でしばしば重要なポイントしてみなされます(ここでは各アングルについての説明は省略します)。


 ところで、以前に述べたように、惑星を役者、その役者の役割と衣装をサインに喩えるなら、ハウスは役者がそれぞれの場面を演じる舞台であると考えられます。したがって、それぞれのハウスには、それがどんな舞台であるか、言い換えると、わたしたちの人生の様々な場面を12に分けた意味が関連づけられています。
 一般的なそれぞれのハウスの意味は、たとえば次のようなものとなっています。(注4)

◆1ハウス パーソナリティー 自己表現 他者から見られる姿 肉体的な特徴 肉体的生命力 本人の自己イメージ 生まれたときの環境
◆2ハウス お金 所有と財産(不動産) 個人の資産 価値観 富に対する考え方
◆3ハウス 低次の知性(理性) 他者との日常の交流 書くことや話すことを通してのコミュニケーション 短期の旅行 通常の活動 兄弟、姉妹 隣人
◆4ハウス 家と安全 家族 幼児期と母親 先祖 背景となる伝統 人生の終わりの状態
◆5ハウス クリエイティヴな自己表現 喜び セックス ロマンス 愛情 子供を持つ スポーツ ゲーム アミューズメント ギャンブル 投機 投資
◆6ハウス 労働や奉仕 雇用者や使用人 病気 健康法と食生活 ペットや小さな動物
◆7ハウス 結婚やパートナーシップ 配偶者 契約 協力 ライバル 対立 公共
◆8ハウス 死 相続 遺産 他の人の資産 セックス 再生 オカルト
◆9ハウス 高次の知性 哲学 法 組織化された宗教 長距離の旅行 外国人
◆10ハウス 野心 キャリア 専門的職業 社会的ステイタス 貢献 公の名声 父親
◆11ハウス 友人 社会的活動 グループや団体 希望や願い
◆12ハウス 宿命もしくはカルマ 自己犠牲 秘密や目に見えない敵(もしくは目に見えない味方)孤立 病院 刑務所 その他の閉じ込められる場所 

 たとえば、バース・チャートの中で、太陽が11ハウスに入っているとします。上にあげたような各ハウスのテーマをもとに、占星術師はそのチャートから「社会的活動」を通して自己表現をしようとする人と解釈するかもしれません。あるいは、火星が2ハウスに入っている場合なら、その人の火星の活動的なエネルギーは、「お金」を稼ぐことや、物質的な「所有」へと集中すると解釈するかもしれません。
 こうして占星術師は、それぞれの惑星がどのハウスに入っているかを調べていくことで、それぞれの惑星の力が人生のどんな場面に作用する傾向があるかを分析していくわけです。

 以上、おおまかな形ではありますが、バース・チャートの中のサイン、惑星、アスペクト、ハウスといった要素をもとにして、占星術がどのような仕組みの占いであるかを解説してきました。
 もちろん、実際にはここで触れられていないチャート解釈のための細かなテクニックが、他にもたくさんあります。
 また、ここまで解説してきたのは、あくまでその人の出生のときの星の配置をもとにした「ネイタル占星術(Natal astrology)」と呼ばれるもので、これは歴史の中で多様化した占星術のひとつの分野に過ぎません。他にも、「ホラリー占星術(Horary Astrology)」、「エレクショナル占星術(Electional Astrology)」といった「質問占星術(Interrogatory Astrology)」と呼ばれる分野や、「マンデン占星術(Mundane Astrology)」、「リロケーション占星術(Relocation Astrology)」、「ファイナンシャル占星術(Financial Astrology)」、「コスモバイオロジー(Cosmobiology)」など、その目的に応じた形で様々な占星術が存在します。
 占星術は、数ある占いの中でも、そのメソッドが最も多様で複雑な広がりを持つものです。したがって、そのすべての詳細をここで紹介するのは不可能です。とはいえ、これまでお話してきたサイン、惑星、アスペクト、ハウスといった占星術の最も基本となる要素を理解できれば、その他の大部分はその応用とそこから派生していく細かなルールを付け加えたものです。そう考えると、「難しそう」と思われがちな占星術も、それほどとっつきづらいものではないはずです。
 では次に、これまで紹介してきたような現代の占星術が、どのような形で発展してきたのか、その歴史について簡単に解説していきます。

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