手相術(手相占い)
手相術とは(2)
手の形態学(1)―手の形について
■4つのエレメンツに基づいた手の形の分類法
手の形態学の中心となるのは、手の形の分類によってその人の気質や性格や才能を見抜くことです。ただし、手の形の分類方法は、いくつかのヴァリエーションがあります。
今日、最も有名なもののひとつは、イギリスのフレッド・ゲティングスによって広められた方法です 。そこでは占星術でも用いられる4つのエレメントと対応させることで、手の形を分類します。
(1)地=プラクティカル・ハンド(the practical hand)
- このタイプの手は、地のエレメンツに関連しています。
- 形の特徴は、正方形の手のひらと短い指です。
- この手のタイプの人は、たとえば以下のような特性があると考えられています。
頼りがいがある。建設的。伝統を重んじるが、保守的になり過ぎる傾向もある。また、変化や新しいことを取り入れることを好まない。職業上での成功を強く求める。長く続いていくものを欲する。
(2)火=インテューティヴ・ハンド(the intutive hand)
- このタイプの手は、火のエレメンツに関連しています。
- 形の特徴は、長方形の手のひらと短い指です。
- この手のタイプの人は、たとえば以下のような特性があると考えられています。
情熱的。ひとつのことを終えるよりも先に、新たなことをはじめる。強い初期衝動。外的な刺激がないと、非常に無気力になる。活発で、拡張することを好む。全般的にせっかち。新しいことへのチャレンジ。短期的なものごとに向いている。ルーティンが苦手。
(3)水=センシティヴ・ハンド(the sensitive hand)
- このタイプの手は、水のエレメンツに関連しています。
- 形の特徴は、長い手のひらと長い指です。
- この手のタイプの人は、たとえば以下のような特性があると考えられています。
繊細で感受性が強い。人に対して共感的。感情に流されやすい。気分に左右されやすい。空想的で想像力が豊か。内面が表に出づらいため、表面上ではわかりづらい面を持っている。秘密主義の傾向がある。困難に直面すると、特に現実逃避の傾向が強まる。
(4)空気=インテレクチュアル・ハンド(the intellectual hand)
- このタイプの手は、空気のエレメンツに関連しています。
- 形の特徴は、四角い手のひらと長い指です。
- この手のタイプの人は、たとえば以下のような特性があると考えられています。
知性的。論理的。抽象的思考を得意とする。ものごとに対してオープン。ディベートなどで力を発揮する。理想主義。束縛されるのを嫌い、自由を好む。感情に流されず、ときにクールになり過ぎる傾向もある。
また、上記の四つの手の形のサブタイプとして、A型タイプとV型タイプというのもあります。
(5)A型もしくはV型
A型タイプ
指の付け根の幅よりも、手首の幅がかなり広い手。
エネルギーを出しすぎることで大きなトラブルに遭いがち。
V型タイプ
手首よりも指の付け根が広い手。
神経質でいつもエネルギーを消耗する。
■その他の手の形の分類法
上記の4つのエレメンツとの対応による手の形の分類以外にも、いくつかの分類方法が知られています。ここでは有名なものとして、以下にふたつだけ紹介しておきます。
(1)ダルペンティニーによる7つの手の形
手の形の分類法で最も古いやり方として、カイロノミーの創始者とも言うべき19世紀フランスのスタニラス・ダルペンティニーの理論があります 。そこからはじまる伝統では、以下のように7つのカテゴリーへと手の形が分類されます。
- 1)エレメンタリー・ハンド(Elementary Hand、原初的な手)(しばしばNecessary Handネセサリー・ハンドとも呼ばれる)
- 2)スパチュレイト・ハンド(Spatulate Hand、ヘラ型の手)(しばしばActive Handとも呼ばれる)
- 3)コニカル・ハンド(Coninal Hand、円錐型の手)(Artistic Handとも呼ばれる)
- 4)スクエア・ハンド(Square Hand、正方形型の手)(Useful Handとも呼ばれる)
- 5)ノッティ・ハンド(Knotty Hand、節の多い手)(Philisophic Hand、あるいはKnuckles Hnadとも呼ばれる)
- 6)ポインティッド・ハンド(Pointed Hand 尖った手)(Psychic Handとも呼ばれる)
- 7)ミックス・ハンド(Mixed Hand 混合型の手)
(2)7つの惑星と対応した手の分類
アメリカのウィリアム・G・ベンハムが、1900年に出版した『科学的手相術の法則(The Laws of Scientific Palmistry)』では、手の形を占星術の惑星と対応させることで、7つに分類する理論を発表しています 。
そこではそれぞれ「木星の手」、「土星の手」、「太陽の手」、「水星の手」、「火星の手」、「月の手」、「金星の手」と呼ばれます。