手相術(手相占い)
手相術とは(3)
手の形態学(2)―指について
■指と惑星の関係
手の形態学では、指の形についても注目します。また、親指を除いて、それ以外の指は、すべて占星術の惑星と対応して考えられています。
指を見るときは、主に指の長さや傾いている方向などが、判断の基準となります。
一般的に長すぎる指は、その指の持つ機能が強すぎると判断され、逆に短すぎる指は、その指の持つ機能が弱すぎると判断されます。したがって、ちょうど良い長さが、好ましいとされています。
また、指の傾きについても、まっすぐすっと伸びているのが最も好ましいと言われています。一方で、指が傾いているということは、その指が持っている機能がストレートに発揮されず、他の指の機能に依存しがちであることを示していると判断されるようです。
以下に各指に関連させられた惑星と、そのキーワードを列挙しておきます。
(1)ジュピターの指(木星の指)
人差し指は、占星術の木星(ジュピター)に支配されていると考えられ、ジュピターの指と呼ばれています。
そのキーワードも、占星術の木星の意味と対応し、たとえば、拡大、拡張、自信、力、リーダーシップ、スピリチュアリティなどと関連すると言われています。
(2)サターンの指(土星の指)
中指は、占星術の土星(サターン)に支配されていると考えられ、サターンの指と呼ばれています。
そのキーワードも、占星術の土星の意味と対応し、たとえば、慎重さ、思慮深さ、堅実さ、内省、責任感、制限などと関連すると言われています。
(3)アポロの指(太陽の指)
薬指は、占星術の太陽(アポロ)に支配されていると考えられ、アポロの指と呼ばれています。
そのキーワードも、占星術の太陽の意味と対応し、たとえば、自己表現、自己実現、芸術、昼の顔、楽観性、創造性、人気、名声などと関連すると言われています。
(4)マーキュリーの指(水星の指)
小指は、占星術の水星(マーキュリー)に支配されていると考えられ、マーキュリーの指と呼ばれています。
そのキーワードも、占星術の水星の意味と対応し、たとえば、コミュニケーション、会話の能力、言語能力、知性、好奇心、社交性などと関連すると言われています。
(5)親指
すべての指の中で、親指だけは占星術の惑星との関連を持っていません。そのため、親指は、惑星の力に支配されることのない、その人の持つ意志の力を表していると考えられています。
■指の先の形
ところで、手相術師の中には、特に指の先端の形に注目する人もいます。たとえば、典型的な見方として次のようなものがあります。
(1)円錐、もしくは円形の指先(Conic or Rounded Tips)
器用で、芸術家気質。争いを好まない。慎重。真実を求める。美や調和を好む。にぎやかさよりも静穏さを好む。
(2)先のとがった指先(Pointed Tips)
集中力がある。非常にすばやくポイントを見抜く一方で、全体像を見失いがち。インスピレーションや直観。エキセントリック、もしくは気まぐれに思われがち。夢見る人。自己表現することが必要。
非常にとんがっている指先は、サイキック・フィンガーと呼ばれ、その人は、空想家、夢見る人、サイキックであることを示す。
(3)へら型の指先(Spatulate Tips)
自分自ら直接仕事に従事することを好む。落ち着きには欠けるが、独立してなにかをなす人となることができる。めったなことで活力を使い果たしてしまうことはない。そして冒険、あるいは普通でないことを求める。全体像を把握する。発明の才のある職人であり技術者である。ストレスや挑戦のもとで成長する。
(4)正方形の指先(Square Tips)
注意深く几帳面。全体的にバランスの取れた人。地に足が着いている。決して急がずゆっくりとしているが、申し分のない状態にまで磨く。法や慣習に従う人であり、信条にこだわる。また、なにごとにも正義がおこなわれることを求める。
このほかにも、手相術師によっては、指の毛の濃さを判断材料とする人もいます(たとえば、毛が濃いのは、精力的であり、攻撃性、性的力の強さを意味するなどというように)。また、爪の色や形に注目したりする場合もありますが、細かい話になり過ぎてしまいますので、それらについては省略しておきます。