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手相術(手相占い)

手相術とは(1)

手相術とは

 手相術とは、指や手の全体的な形、手のひらの状態やそこに刻まれたラインなどから、その人の性格や運命などを読み取る占いのことです。

 ちなみに、手相を意味する英語のパーミストリー(palmistry)と言う語は、もともと中期英語のpawmestryに由来します。この語、「手のひら」を意味するpaume、そして「研究」を意味するestrieというふたつの語が組み合わされたものです。

 一般的に手相と言えば、手のひらのラインだけに注目するものと思われがちですが、実際には手全体を見て占います。

 手相の理論や占い方、そして歴史などについて知りたい方は、このまま以下を読み進んでください。


手相術の基本原理

■手相術と占星術の関係について

 日本では、しばしば手相術を「東洋の占い」としてイメージされてしまうことが多いようですが、実際はそうではありません。今日、日本を含めて世界中で広くポピュラーなものとなっている手相術は、西洋の占星術の理論をベースとしています(また、占星術の理論に基づいた西洋の手相術のことを、特に「アストロ・パーミストリー」と呼ぶこともあります)。

 実際に、日本で出ている手相術の本を見ると、手のひらの特定の部位に対して「金星の丘」や「木星の丘」といったような呼び方が使われています。これらはもともと占星術の惑星にちなんだ名称です。こういったことからもわかるように、実は手相術の基本原理となっているのは、その多くが占星術のシンボリズムに由来するものなのです。


■手の形態学と手の占い

 一般的に手相術というと、手のひらのラインを読むものと連想されがちです。けれども、手相術は指や手の形なども、占いの判断材料となります。

 今日、手相術は大きく分けると、「手の形態学(chirognomy)」と「手の占い(chiromancy)」のふたつの分野からなります。

前者の手の形態学では、指や手の形態などに注目することで、主にその人の「気質」や「性格」、または持って生まれた「才能」などを見ていきます。

 一方後者の手の占いでは、手のひらのラインや印などに注目することで、その人の「未来」や「運命」といったことを見ていきます。


■どちらの手をリーディングするのか?

 ところで、右手と左手どちらの手をリーディングすべきなのでしょうか? これについて、パーミストの間での完全な意見の一致はあります

 古くは、男性の場合は「右手」を、女性の場合は「左手」をリーディングするというのがしばしば見られましたが、現代では、この伝統に従っている手相術師はあまり多くはないようです。特に、現代の欧米の手相術師は、これを性差別主義的であるとして退ける傾向が強いようです。

 現代の手相術では、両手ともリーディングするのが一般的なようです。ただし、右手と左手それぞれへの意味づけに対して、完全に意見の一致があるわけではありません。

 しかしながら比較的ポピュラーなやり方は、「アクティヴ・ハンド」と「パッシヴ・ハンド」に分けるやり方です。その際に、まずは、どちらの手がアクティヴ・ハンドであり、パッシヴ・ハンドであるかを決めなければなりません 。

 基本的にアクティヴ・ハンドと呼ばれるのは、その人の利き手です。一方、利き手ではない方をパッシヴ・ハンドとします。ちなみに、両利きの人の場合は、字を書いたりするような作業で、日常的に頻繁に使用する方の手が、アクティヴ・ハンドということになります。また、アクティヴ・ハンド、パッシヴ・ハンド、それぞれの意味づけは次のようなものになります。


■アクティヴ・ハンド  普段の行動、感情、健康状態などを表す。
■パッシヴ・ハンド   本能的欲求、願望、気質、意図などを表す。

 また、スピリチュアルな傾向を持つ手相術師の場合、手を「カルマ」との関係として捉える考え方を取る場合もあるようです。たとえば、パッシヴ・ハンドは、現世で作られていくカルマと関係があり、35歳以降の人生を表すとし、そしてもう一方のアクティヴ・ハンドは、わたしたちが現世に持ち込んだカルマと関係があり、35歳以前の人生を示すという意見もあります 。

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